店舗物件の確認事項(内見時に注意する事等)

お店を開業する際、コンサルさんが必ず言う、コンセプト・ターゲット・立地・商品内容・売り方・形態・価格などを決めて店舗物件を探されると思います。

そしてその店舗物件と商圏が投資と収支のバランスがとれる物件なのかを検討する事が大事と言うと思います。

もちろん投資には物件取得費用や内外装費用・厨房設備やテーブル椅子や運転資金などを考える必要があるでしょう。

 

弊社は店舗工事屋ですので、その中の内外装費用の分野。
そして経験上、約内装費の半分の割合を占める設備関係の内容を伝えたいと思います。

■ 飲食店のガス容量

飲食店におけるガス設備は重要な項目です。
なぜなら、厨房機器に導入しようと思う機器を稼動できるガス容量が、その店舗に供給されている必要があるからです。

もちろん不足ならば再度ガス会社に工事をしてもらい供給は可能なのですが、敷地から道路に敷設されている本管までの工事はガス会社負担(敷地から店舗側は受益者負担)となり、長ければ1ヶ月以上もたたないと工事が終了しない場合があります。

そんな工事を待っている間に店舗の開店が遅れ、その間空家賃を払う等のデメリットが生じます。

そんなことで、簡単にポイントだけ説明します。

ガスのメーターには概ね号数にあった引き込み配管がされています。
メーターより引き込み配管の太さが大事です。(3号メーターに25Aの場合はメーター取り替えだけでOKです。)

25A=34mm  6号メーター 小料理・寿司・BAR・CAFE
30A=42.7mm 10号メーター 居酒屋・洋食・和食(そば・うどん)
40A=48.6mm 16号メーター イタリアン・フレンチ・ラーメン
               中華料理(16号以上〜)

あくまでも一般的な目安です。
さて簡単な計算をしてください。
・・・・詳しくは厨房機器屋さんと相談が早いですが、少し知識で持っておいてください。

厨房機器で設置しようとする機器のカロリーの総和を求めます。
3口ガスレンジ 6500kcal/h
フライヤー 5200kcal/h
給湯器20号 30000kcal/h
食洗機 16000kcal/h

スチームコンベクション 10000kcal/h
--------------------------------------------------
合計67700kcal/h  となります。

難しい事はわからないのですが、ガスメーターの号数に11000kcal/hをかけた数字が最大容量です。
6号メーター25A配管がついている場合、66000kcal/hまでOKですので、給湯器の号数を落とすなり、フライヤーを電気式で考えれば、問題なくこの店舗は大丈夫だということになります。

ポイントは、ガス工事をしてガス容量を引き上げるか一部の機器を電気式に変える事が考えられます。最近の厨房機器はほとんど電気式もありますので、その方向で考えられるのが賢明かと思います。
そのどちらも無理そうでしたら、その物件はあきらめると言う順序になるでしょうか。

■ 電気容量について

続いて電気容量です。
こちらは比較的容量をあげる工事は簡単ですが、動力電源を新たに引き込む場合、関西電力さんの工事になりますので、一月ぐらいかかる可能性はあると思ってください。

一般的には、単相3線式(DV3.2mm-3C)と呼ばれる30A~50Aが近くの電力トランスから分電盤に引込まれていると思います。

イメージ図はこんな感じです。

近くの電力トランスから引き込まれた、電気は建物内の分電盤に収まっていると思います。
イメージはこんな感じです。

この20Aの過電流遮断器に各機器が割り当てられます。
例えば、店舗内コンセント・店舗天井照明等、これらはケーブルで何箇所か纏められて、20A以内の使用を想定して配線されます。
それでは、20Aって?
専門的な説明は他のサイトで確認してもらう事として、単純に1000Wは10Aだと思って下さい。

ですので、エアコン1500Wや冷蔵庫1700W・ドライヤー1600Wや電子レンジ1400Wなどは、この20Aに単独で使う事になります。
実質25Aまで遮断されないので、それ以下の容量が使われるコンセントを組み合わせる事もあります。
なお2馬力以内のエアコンやIHヒーター等でしたら単相3線式の200V使用で対応が可能です。

しかし3馬力以上のエアコンや特殊機械が必要なら、動力(←主に機械設備に使われる)が必要となります。
イメージはこんな感じです。

電気は柔軟な対応が可能ですので、内見時は①主幹ブレーカーをみて30Aかな〜50Aかな〜ぐらいの確認と、②動力電源が屋内に引き込まれているかな〜を確認してください。

■ 給排水・空調・排気・内装制限等

その他、給水位置や排水位置の確認、換気が外壁にとれるルートが確保されているか、空調を付ける際に室外機を何処に設置するかな〜程度の事を頭に描いて内見してください。

細かな事は、こちらで内見した時に判断しますので、概ねの検証だけでOKです。

 

■ それよりも大事な事

内見時に設備確認よりも大事な事は、保証金の交渉・開業前家賃・内装工事中の家賃交渉・居抜き物件の設備費交渉が全体投資の中でも、大事な検討事項になると思いますので、頑張って交渉される事に力を入れていただいた方が良いかもしれません。

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